研究概要 |
本研究は,共焦点法による高速な3次元計測手法の開発と自然な立体感で3次元情報を表示できる体積走査型3次元ディスプレイの開発を目的とした.提案システムの実証のため,体積走査法3次元ディスプレイを試作した.凹面鏡とガルバノミラースキャナを用いた走査光学系にお)・て,2次元ディスプレイを傾斜させて配置し,スキャナの駆動により傾斜像を高速に移動させて位置に応じた断面形状を表示することにより,3次元像を形成した.2次元ディスプレイとしてベクトル走査CRTディスプレイとデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)をそれぞれ使用したシステムを構成した.DMDを用いたシステムでは,解像度1024×768×150の高精細な3次元像を形成できた.さらに,光切断法による高速3次元計測システムを構築した.高速カメラを利用することで,解像度128×128×128点の3次元情報を約130秒で計測できた.体積走査型3次元ディスプレイと接続し,計測データを実時間で立体表示できるシステムを構築した. 共焦点法による3次元計測を検証するために,計測システムを構築した,ガルバノミラースキャナを備えた走査光学系において,傾けて配置されたピンホールアレイの像を測定対象に投影し,ピンホールアレイを通して測定対象からの反射光を測定することで断面形状を取得することができた.ガルバノメータミラーの駆動により測定対象を走査して3次元形状を測定できた.さらに,この共焦点法に基づく高速3次元計測を実現するために,CMOSイメージセンサ内部の処理機能により必要な情報のみを出力する高機能イメージセンサを設計した.コンピュータシミュレーションとチップ試作により,提案する高速3次元計測システム実現の確証を得た,
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