研究概要 |
1.実際の橋梁構造に積層圧電アクチュエータおよび加速度センサーを多数配置して,橋梁構造の一部の部材にボルトのゆるみを発生させ,損傷位置とその損傷程度を検出する実験を実施し,微小変状を検出できることを検証した. 2.溶接欠陥の有無を測定するため、高精度レーザー変位計を用いた測定システムを構築し、T型の鋼桁の未溶接部分の検出を実証した. 3.パワースペクトル密度や位相角変化に着目した解析手法を用いて損傷位置の同定を行い,実験結果との比較検討を行い解析手法の精度を確認した. 4.イリノイ大学から帰国した研究グループの宮森保紀助教授を通じてネットワークを用いた仮想空間に構築する仮動的実験システムや無線LANを用いた遠隔モニタリングなどの研究の情報交換・収集を行った. 5.無線方式加速度計を用いた遠隔操作計測システムの実用性について検証した.無線LANによる加速度測定システムの問題点として、多点測定の場合に同期にずれが生じる場合があり、無線状況によってデータ損失が発生することが分かった. 6.無線方式傾斜計を実橋の振動試験に適用して測定を行い,実用性を確認した. 7.実橋梁による振動加速度モニタリングを実施し、橋梁周辺の環境による影響と振動特性の変化について解析し、これらの記録の維持管理への応用を検討した. 8.橋梁のモニタリングデータを劣化予測と関連づけるため、橋梁の維持管理に必要となる床版の劣化予測手法に関する検討を行った.
|