研究課題/領域番号 |
17560748
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
川口 俊郎 九州産業大学, 工学部, 教授 (70069540)
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研究分担者 |
池田 伸夫 九州大学, 大学院工学府, 教授 (70193208)
若林 源一郎 九州大学, 大学院工学府, 助教 (90311852)
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キーワード | 差動型装置 / 気中放射線線量測定 / 大型磁気浮上電極電離箱 / シンクロトロン光 / トリチュウム / 中性子線量 / ガドリニューム |
研究概要 |
1.シンクロトロン光研究施設での放射線測定 九州シンクロトロン光施設でのリニアック稼動時及びシンクロトロン光放射時の放射線線量を行った。測定は2006年11月28日〜2007年2月27日である。リニアック加速とリング貯蔵のさいに、バッックグラウンドレベルに比べて約20倍の電離放射線が観測された。またガス流入装置を通して、施設内の気中放射線を測定した。施設内の気中放射線線量は、福岡市東区の大学施設内での測定値と比べて大きな違いはなかった。これは施設内の強い換気のためであると思われる。この結果は2007年3月29日開催の原子力学会で発表した。また、関係雑誌に発表する予定である。2007年6月には報告書を九州シンクロトロン光研究センターへ提出する。 2.差動型超高感度空間電荷測定装置 電離体積が8Lの試料ホルダーを持つ差動型空間電荷測定装置を開発した。この装置にガドリニューム薄板を取り付けて光を照射したところ、光電効果が測定できた。光電流は10^<-16>Aレベルであった。ガドリニュームを使って空気中の常圧で光電効果を測定したのは、世界で始めてである。10^<-16>Aレベルの微弱な空間電子が測定できたことは、この装置によって、中性子がガドリニュームに当たったときに発生すると考えられる微弱な電子の測定が可能であることを示唆していて、この装置を使って中性子線量が測定できる可能性が非常に高い。九州大学工学府において、この測定を行う予定である。 3.原研施設でのガス状放射線の測定 現在原研施設でのトリチュウム測定の準備中である。トリチュウムの法的規制値は1.3×10^<-16>Aであるが、この装置の検出限界は2.3×10^<-17>Aであるため、法的な規制値以下の測定が可能である。
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