研究課題/領域番号 |
17560748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
川口 俊郎 九州産業大学, 工学部, 教授 (70069540)
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研究分担者 |
池田 伸夫 九州大学, 大学院・工学府, 教授 (70193208)
若林 源一郎 九州大学, 大学院・工学府, 助手 (90311852)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 磁気浮上電極電離箱 / 差動型自動測定装置 / トリチウムガス / 電離箱 / 超低レベル放射線量 / 中性子線量 / 空間電荷測定 |
研究概要 |
本研究の目的は、低レベル放射性ガスの線量及び低レベル中性子の線量を測定するための大型の磁気浮上電極電離箱を開発するとともに、この電離箱を用いた自動計測システムを開発することであり、研究期間は平成17年度〜平成19年度である。18年度までの成果は、磁気浮上電極電離箱を電離体積8L及び14Lに大型化し、さらにコンピュータ制御により差動型で自動測定できる装置を製作した。この成果をふまえて、19年度はこの装置を用いて超低レベル放射性ガス線量計測、大気中の微量イオンの計測および中性子線量計測を試みた。 超低レベル放射性ガス線量計測では、装置の開発目的は放射線使用施設における微量トリチウムガスの線量をガス状態で直接測定することである。19年度は、差動型自動測定装置を九州大学の放射線施設内に設置し、壁面から溶出しているトリチウムの線量を10^<-16>Aレベルで測定することができた。この成果は、20年9月の原子力学会では、発表する。この方法は、トリチウム濃度の法的基準制定に寄与できると考える。 大気中の微量イオンの計測では、差動型自動測定装置を九州シンクロトロン光研究施設内に設置して、シンクロトロン稼動時のバックグラウンド測定を行った。この結果、リニアック稼動の際にバックグラウンドの約10倍の電離放射線が防護壁を通して放出していることがわった。シンクロトロン光施設でのバックグラウンド測定は、日本で始めてであり、19年春の原子力学会で報告し、また、測定結果の報告書を九州シンクロトロン光研究センターに提出した。また原子力学会へ論文投稿中(20年6月)である。 中性子線量測定では、九州大学内でカルフォルニウムを用いて測定した。電離箱を用いて中性子の線量が測定できることが明らかとなり、20年春の原子力学会で発表した。現在(20年6月)データを解析し論文投稿の準備中である。
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