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2006 年度 実績報告書

魚類体表における分泌装置の産生・分泌制御

研究課題

研究課題/領域番号 17580172
研究機関北里大学

研究代表者

中村 修  北里大学, 水産学部, 講師 (00306648)

キーワードガレクチン / congerin / ムチン / マアナゴ
研究概要

1.Congerin分泌・産生促進因子の検索
マアナゴ粘液に含まれるガレクチンcongerinの分泌および産生に影響を与える物質を検索した。マアナゴの皮膚細胞を分離し、in vitroで種々の物質で刺激、培養後、上清を回収し、EIAでcongerin濃度を測定した。前年度、抑制傾向を示したPGE2については慎重に再試験を行ったところ、抑制効果は確認できなかった。大腸菌抽出物を加えてもcongerin濃度は対照群と有意な差を示さなかった。
大腸菌抽出物添加後、congerinI、II、および皮膚で発現するC-typeレクチンcon CL-sの発現をRT-PCRで調べたが、やはり明瞭な変化は見られなかった。これまで様々な物質で皮膚を刺激したが、分泌を促進する物質は見つからなかったことから、congerinは分泌調節を受けず、恒常的に産生、分泌されるタンパク質である可能性が高まった。
2.マアナゴ皮膚粘液ムチンの精製と測定系の確立
一方、マアナゴの皮膚粘液ムチンの精製を前年度に引き続き試みた。皮膚粘液の不溶性画分を6M尿素で可溶化し、SDS-PAGEにかけたところ、泳動されずにウェルに残るバンドが見られた。これをムチンと考え、プロテインシーケンサに供したがアミノ酸配列は得られなかった。Lys-Cによるゲル内消化後、泳動したところ、分子量100万以上のバンドが見られた。シーケンサに供したところ短い配列が得られたが、縮重プライマーを設計するには不十分であり、内部配列の解析をさらに進める必要がある。
ムチンを精製するために、泳動後のゲルからのムチンの回収を種々の方法で試みたが、ムチンを得ることができなかった。SepharoseCL-4Bを用いたゲル濾過によってもピークを得ることができなかった。以上の結果、ムチンの精製には至らなかった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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