研究課題/領域番号 |
17H00821
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
隅田 学 愛媛大学, 教育学部, 教授 (50315347)
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研究分担者 |
渡辺 正夫 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90240522)
大橋 淳史 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (50407136)
稲田 結美 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 准教授 (30585633)
大島 まり 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40242127)
千葉 和義 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (70222130)
大隅 典子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00220343)
鈴木 誠 北海道大学, 高等教育推進機構, 教授 (60322856)
平野 幹 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (80314946)
中山 迅 宮崎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90237470)
土屋 由香 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90263631)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 科学教育カリキュラム / 才能教育 / STEAM / ジェンダー / 地域格差 |
研究実績の概要 |
本研究は,全ての子どもたちの能力を伸ばし可能性を開花させるための科学教育の質的・システム的転換を目指し,特にジェンダーや地域格差に配慮した科学才能教育カリキュラムを,脳神経科学,才能教育,ジェンダー学,自然科学,工学や農学などの研究者による学際的連携により,理論・実証・開発・実践のフェーズから広範な具体的展開を含めて提案することを目的とする。 平成30年度は「開発研究」として,STEAM才能教育カリキュラム開発を本格化させ,試行的な実践を拡充し,その教育内容と適時性,短期・中期・長期的な効果について,分析,評価に着手した。対象児の年齢層も,幼稚園段階から高等学校段階までを含めた。 平成30年度は,国内外の科学教育・才能教育関連学会等において研究成果を積極的に発信し(学会発表件数57件,その内国際学会15件),関連研究者や教育関係者からピア・レビューを受けると共に,米国,フィリピン,インド等の関連研究者との共同研究に着手することができた。韓国や台湾といった近隣アジアの関連同校についても知見を得た。そこでの議論を踏まえて,内容をさらに精緻させ,国際学術雑誌等に投稿準備中である。また広くSTEAM領域のプログラムの開発と試行が進んでおり,福岡県や大分県等に新しい実践協力校も拡充した。国内外で,STEAM才能教育の普及のためのアウトリーチに着手しており,特にフィリピンにおける産官学連携関連プロジェクトとの連携が進みつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
脳神経科学,才能教育,ジェンダー学,自然科学,工学や農学などの各領域の分担者による学際的連携が稼働し,日本科学教育学会年会や研究会において,関連外国人研究者と共同による課題研究等の情報発信も継続的に行われている。国際学会での学会発表(15件)や招待講演(海外)も増えつつある。具体的なプログラムがSTEAM領域で開発,試行されており,実践連携校も拡大している。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度は,「実践研究」として,平成29年度,30年度に開発してきたSTEAM才能教育カリキュラムを本格実践していく。そして,児童生徒の個性や能力を効果的かつ効率的に表現,評価,リンクできるプラットホーム型の「子ども科学技術アカデミー(仮称)」の試案を作成する。 平成30年度は,アジアからフィリピン大学からGreg Pawilen博士,台湾師範大学よりChing Chih Kuo博士を招いて日本科学教育学会年会において科学才能教育に関する課題研究発表を行ったが,令和元年度は産官学連携の関連研究者を招いて課題研究発表を行うと共に,ウェブベースの取り組みの関連研究者を招いて知見を得ることにより,本研究の今後の多角的な推進を図る。
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