研究課題
基盤研究(A)
本研究は、日本における仏教と神信仰の融合のあり方を考究し、それをアジアの他の国や地域における神仏の融合のあり方と比較して、共通性と差異を明らかにするというものである。本研究によって、日本の神仏融合の歴史と特質を国際比較という視座から明確化することができた。あわせて、アジア諸地域における神仏の融合の様相を明らかにし、アジア諸地域の文化と日本の文化とを比較して、各文化の特質を析出した。さらに、世界宗教としての仏教の特質を、神仏融合の歴史的進展という観点から明らかにした。
日本思想史
本研究の学術的意義は、日本の神仏融合の歴史と特色を、旧来の日本一国史・日本特殊論の思考枠組ではなく、国際比較研究という新たな視座から解明したことで、この観点からの初めての研究になったことである。本研究の社会的意義は、日本の文化・思想・宗教の特質を、神仏融合の国際比較研究という独自の視座から解明して、その成果を学界および社会に発信したことである。