研究実績の概要 |
1. Sequelで得られた全ゲノムシーケンスデータの検討:18XカバレージのSequelシーケンスを1例で行い,7X,13X,18Xカバレージのデータでそれぞれ>50 bpの欠失・重複CNVをPBhoneyを用いて検討した。欠失CNVはそれぞれのカバレージで、4000個,7000個,8000個程度,重複CNVはそれぞれ6000個,10000個,11000個程度検出された。現状のSMRT cell(1枚20万円程度)を5枚程度使用し,コストはおよそ1サンプル当たり100万円で10xカバレージのシーケンス産出が可能であった。初年度予算では少なくても5症例のSequel解析を10Xカバレージで行った。 2. CNV検出に必要なゲノムカバレージ量とCNV検出系の確立:10XレベルのSequel算出ゲノムデータからランダムにCNV検出を進めた。特にUCSC遺伝子をinvolveするCNVに焦点を当てた。異なる疾患の症例間比較で重複しないCNVは1例当たり10個を超えなかった。カバレージが上がると検出CNVの数が上昇するため,コスト面と検出数のバランスから現状10Xカバレージを基準に解析を進めているが,コストが下がればさらにカバレージを挙げることで制度の向上を期待できる。 3. 高精度疾患ゲノム解析系の確立:ショート/ロングリードハイブリッドシーケンス:CNVを好感度に検出できるミニマルカバレージを10X程度としCNV解析を進めたが,これにショートリードシーケンスデータに組合わせて高感度なCNV検出系の確立を次年度より目指す予定である(ハイブリッドシーケンス)。
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