研究課題/領域番号 |
17H01547
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
谷 憲三朗 東京大学, 医科学研究所, 特任教授 (00183864)
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研究分担者 |
竹田 誠 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 部長 (40311401)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 麻疹ウイルスベクター / 遺伝子挿入 / キメラ抗原T細胞療法 / ナイーブT細胞 / 抗腫瘍効果 / Magnetタンパク / メチオニン分解酵素 |
研究成果の概要 |
麻疹ウイルスベクター(MVV)は我々の研究チームが世界に先駆けて開発を継続し、標的細胞ゲノムへの遺伝子挿入がなされず細胞質内で増殖するため宿主細胞へのゲノム毒性がなく高安全で、一定期間内の導入遺伝子細胞質内高発現が可能な新規ウイルスベクターである。我々はMVVを用いてより効果的なキメラ抗原T(CAR―T)細胞療法開発を目的に低抗原性MVVの構築に成功した。さらに光制御性Magnetタンパクを用いた抗腫瘍活性の制御法ならびにメチオニン分解酵素遺伝子搭載CAR-T細胞療法の開発を行った。本研究成果に基づき、固形腫瘍に対する高効率で高安全性の第二世代CAR-T療法の開発が可能と考えられる。
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自由記述の分野 |
医師薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
麻疹ウイルスベクター(MVV)は我々が独自開発し、世界で初めて高安全性のヒト人工多能性幹(hiPS)細胞樹立に成功すると共に、生体内での抗腫瘍免疫誘導に極めて重要であると考えられるナイーブT細胞に高効率で遺伝子導入できることを初めて発見した。本研究では臨床応用を前提にMVVの抗原性の減弱、光によるベクター増幅制御の可能化、メチオニン分解酵素遺伝子搭載の可能化、に関する技術開発を行った。本研究の学術的意義および新規性は高く、本方法の確立により、より効果的な難治性固形腫瘍に対する治療法の開発が可能になることが期待できることから、社会的貢献度も極めて高いものと考えられる。
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