研究課題/領域番号 |
17H01624
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境影響評価
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福士 謙介 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 教授 (30282114)
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研究分担者 |
渡部 徹 山形大学, 農学部, 教授 (10302192)
渡辺 幸三 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (80634435)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 気候変動適応 / 東南アジア / 環境と健康 / データベース構築 / 現地観測技術 / 暑熱環境 / 水系感染症 / ベクター感染症 |
研究成果の概要 |
東南アジアでは、暑熱環境による熱中症や睡眠障害、洪水や渇水に伴う水系感染症、そして蚊個体数・生息分布の増加に伴うベクター感染症が、気候変動下で深刻化している。本研究は、環境情報、文化的な情報、エネルギー使用状況等の情報および、人間行動や建築情報を含めたデータの収集を行った。都市の下水からの病原微生物による近郊農地が汚染されていること、および洪水時にウイルスによる胃腸炎が流行していることが示唆された。また、スマートフォンアプリを開発し、リアルタイムで蚊に刺された住民からデータを集積できた。さらに、効率的に蚊を集め、深層学習などを使って蚊を蚊として正しく羽音に基づいて同定できる正答率を高めた。
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自由記述の分野 |
環境工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究がデータ収集で重点を置く暑熱環境、水系感染症、ベクター感染は東南アジアで憂慮される健康問題であり、アジアの途上国都市において、洪水中の病原微生物濃度と、洪水が引いた後の病原微生物濃度の減衰について、それぞれ調査を行い、都市内の感染発生状況を推定する方法を開発した。また、蚊自動検出トラップや住民参加型蚊レポートアプリを開発して、蚊生息データの迅速な回収を実現できた。本研究は、途上国の事情を想定して、水系感染症や蚊生息数のデータ収集を加速させる独創的で有用な技術となり、個々の国や地域の特性を反映する科学的データから、適切な適応策が提案される意義は大きい。
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