研究課題/領域番号 |
17H01625
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中嶋 光敏 筑波大学, 生命環境系(特命教授), 特命教授 (30150486)
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研究分担者 |
市川 創作 筑波大学, 生命環境系, 教授 (00292516)
野口 良造 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (60261773)
氏家 清和 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30401714)
Neves Marcos 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (10597785)
宮村 新一 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (00192766)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 海藻生産 / 海藻加工 / 海藻ビジネス / インドネシア / 持続的発展 / 海藻多糖類 / 海藻色素 / 海藻セルロースナノファイバー |
研究実績の概要 |
インドネシアの海藻生産量は年間482,400トンと推定され、E. cottonii、Gracilariaなどの紅藻類がカラギーナンや寒天の原料として利用されている。海藻類は、色素、ミネラル、ポリフェノール類などが含まれ、需要が増大している。インドネシアの海藻は生乾燥品として輸出され価値は低い。海藻の付加価値を高めることを目指して、E. cottoniiから抽出物を利用したO/Wエマルション調製、色素成分の分析・抽出特性を検討してきた。今年度は、海藻から多糖類を抽出した後の残渣は、多くのセルロースを含んでおり、海藻残渣から付加価値の高いセルロースナノファイバー(CNF)を生産について検討を試みた。まず、E. cottoniiを原料として、多糖類抽出後の残渣を洗浄、切断、乾燥後、アルカリ高温処理を行い、カラギーナンを抽出し、残渣の脱色処理を行った。脱色後、硫酸加水分解、氷冷、冷浄、遠心分離を行い、沈殿物を回収した。回収物の透過型電子顕微鏡観察により、長さ数百nm、太さ数nm程度の繊維状の構造体が観察され、紅藻類からCNFを作製できることが示された。乾燥体産物の収率は、29.2%、脱色後の収率は12.8%であった。CNFとしての収率は、8.7%であることが示された。さらに、得られたCNFを用いたエマルション作製を試みた。大豆油40%、CNFを含む水相60%を混合し、高速攪拌乳化処理を行った。得られたエマルションを更に高圧乳化処理した。白濁したエマルションが得られ、サイズ分布は最頻値13μmに単一なピークを示し、比較的均一なサイズのエマルションが調製できることがわかった。50日後も、油滴の合一・分相が起こらず、紅藻E. cottonii由来のCNCを用いて安定なピッカリングエマルションを作製できることが示された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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