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2022 年度 研究成果報告書

シエナ派のフレスコ画におけるストゥッコ技法について

研究課題

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研究課題/領域番号 17H02016
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 文化財科学・博物館学
研究機関金沢大学

研究代表者

江藤 望  金沢大学, GS教育系, 教授 (60345642)

研究分担者 大村 雅章  金沢大学, 学校教育系, 教授 (00324062)
菅原 裕文  金沢大学, 歴史言語文化学系, 准教授 (40537875)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードシエナ派 / フレスコ画 / ストゥッコ / 円光 / サン・ジミニャーノ参事会教会 / 新約聖書伝 / パステッリャーノ / 蜜蝋
研究成果の概要

本科研では、シエナ、サン・ジミニャーノそしてフランスのアヴィニヨンを中心に、シエナ派のフレスコ画に施されたストゥッコ技法を詳細に現地調査した。この調査の中で、サン・ジミニャーノ参事会教会フレスコ画『新約聖書伝』の一部に、一般的なストゥッコではない技法で円光盛り上げ装飾が施されていたことが明らかになった。筆者等の研究では、この技法はパステッリャーノという蜜蝋を主材料としたものが採用されていると断定した。
また、パステッリャーノによる盛り上げ技法はカルロ・クリヴェッリがテンペラ画に用いていることが判明した。このパステッリャーノによる盛り上げ技法の、材料の同定と技法のプロセスを明らかにした。

自由記述の分野

彫刻制作

研究成果の学術的意義や社会的意義

本科研の最大の学術的意義は、サン・ジミニャーノ参事会教会に描かれた『新約聖書伝』の円光において、他の技法例と全く異なる円光装飾の発見である。この学術的意義は,一般的に考えられている石灰漆喰のストゥッコ装飾によるものではなく、蜜蝋を主材料とした盛り上げ技法(パステッリャーノ)であることを明らかにした点である。この技法のメリットは、工房で前もって制作した装飾パーツを描画が完全に仕上がった後に施工部分に接着することが可能となる。装飾パーツを工房で制作することが可能となるため、精細で技巧性の高いものをつくることができる。一方、デメリットとしては、ストゥッコと比べると劣化が激しいことである。

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公開日: 2024-01-30  

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