研究課題/領域番号 |
17H02506
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
只腰 親和 中央大学, 経済学部, 教授 (60179710)
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研究分担者 |
廣瀬 弘毅 福井県立大学, 経済学部, 准教授 (20286157)
久保 真 関西学院大学, 経済学部, 教授 (30276399)
原谷 直樹 群馬県立女子大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (30707138)
佐々木 憲介 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (50178646)
松本 哲人 徳島文理大学短期大学部, その他部局等, 講師 (70735828)
江頭 進 小樽商科大学, 商学部, 副学長 (80292077)
上宮 智之 大阪経済大学, 経済学部, 准教授 (80580828)
石田 教子 日本大学, 経済学部, 准教授 (90409144)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 経済学方法論 / 科学哲学 / 経済学史 |
研究実績の概要 |
本科研費を交付された研究メンバーは、2006年に結成された研究グループ「経済学方法論フォ-ラム」に属して研究を継続しており、本科研費による研究もそのような流れのなかでの一プロジェクトである。そのような観点からみて、2017年6月に徳島文理大学で開催された経済学史学会全国大会で、本グループが独自のセッションを設け、ここ数年の私たちの研究の総括と今後の展望につき、公開の場で議論できたことは、科研費を交付された本研究の事実上の出発点の意味を持つこととなった。そこでの議論をふまえて、8月には北海道大学で、12月には中央大学で定例の研究会を開き、個別の成果や課題について議論した。特に12月の研究会でお招きした関西大学の中澤信彦教授の報告は、海外の方法論専門のジャーナルへの投稿についての具体的な内容だったのでメンバー全員に刺激と参考になった。 これが、2017年度の公的・明示的な活動内容であるが、各自の個別研究について言えば、当科研費の交付期間は3年であり2017年度はその1年目なので、今年度は基礎固めの時期と考えていた。したがって現段階で顕著で具体的な成果は必ずしも出ているとは言えないが、研究目的として掲げた三点にかんして、メンバー間の大まかな分担は明らかになってきたように考えている。当研究では研究目的として、①経済学と政治哲学・道徳哲学との関 連、②経済学の自然科学化の歴史、③現代経済学の科学哲学上の位置づけの三つをあげているが、①については江頭、廣瀬、石田、松本が、②は久保、佐々木、上宮が、③は只腰、原谷が主に担当する方向で問題を考察していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初、予測していたのとは異なる不可測な事態は生じていない。当年度は科研費交付期間3年の1年目なので基礎固めの1年と想定していた。この1年で輝かしい成果をだしたとは言えない。だが、この1年間の検討で研究テーマである「哲学なき経済学は可能か」に関して、いま少し問題を分節化して捉える必要が自覚され、この抽象的な課題にどのようにアプローチしていくべきかについて、2018年5月の研究会で全員でその具体的方策について議論する予定であり、おおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
本年は、メンバーのうち石田と久保が在外研究のため年度途中から不在になるが、少なくとも5月に予定している研究会には出席可能だということなので、全体の研究計画に支障はないと考えている。5月の研究会では、本研究のテーマである「哲学なき経済学は可能か」の内容を具体化するために、時間をかけて議論するつもりである。それに基づき、各自がそれぞれの課題を明確な問題意識をもって追求できるようになることを目指している。
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