研究課題/領域番号 |
17H02554
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
林 采成 立教大学, 経済学部, 教授 (40760228)
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研究分担者 |
湊 照宏 大阪産業大学, 経済学部, 准教授 (00582917)
山崎 志郎 首都大学東京, 社会科学研究科, 教授 (10202376)
韓 載香 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (60396827)
張 紅咏 独立行政法人経済産業研究所, 研究グループ, 研究員 (80707878)
河村 徳士 立教大学, 経済学部, 助教 (80726191)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 東アジア / 経済成長 / 産業政策 |
研究実績の概要 |
初年度には内外研究史を整理しながら、資料調査を通じて研究基盤を整え、さらに一次史料を利用して基礎的分析を進めることを目的とした。研究グループ内の役割分担に応じて各自日本、台湾、韓国、中国、アメリカの公文書館、大学図書館、政府機関、業界団体を訪問し、資料収集とともに、インタヴューを実施し、史料分析にも取り掛かり、一定の成果を出した。それを通じて戦後日本・台湾・韓国・中国からなる東アジアの高度経済成長を経済史的に実証してその比較を試みることができた。このような研究成果を相互チェックするため、日常的な研究会を実施するだけでなく、2017年度政治経済学・経済史学会秋季学術大会(於大阪商業大学、2017年10月15日)でパネル「東アジア産業政策と高度経済成長-政府と市場-」を構成し、河村、湊(研究分担者)、呂(研究協力者)が報告し、林(研究代表)をはじめ他のメンバーがコメントなどを担当し、学会への発信を促した。さらに、「2017年度東アジア高度成長史ワークショップ」(於立教大学、2017年11月25日)と「東アジア史における高度成長メカニズムと国家政策」(於台湾・陽明大学、2018年1月27日)を組織し、研究代表および分担者(林、河村、湊、山崎、韓、張)および協力者(武田、呉、呂)以外にも台湾や韓国からの研究者(朴基じゅ、朱益鍾、洪紹洋、蔡龍保、李為楨、林蘭芳など)が報告者あるいはコメンテーターとして参加し、意見交換を行い、東アジア高度成長史共同研究プロジェクトの国際的ネットワークを構築している。これらの研究成果を活字として具体化するため、内外学会誌への投稿や出版作業を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画としては初年度は内外研究史の整理と史料調査に重点を置くつもりであったが、研究助成金を受ける前からの共同研究チームの研究蓄積があることから、すでに学会への情報発信と国際研究集会を始めており、各自論文作成を進め、学会投稿あるいは掲載しているからである。
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今後の研究の推進方策 |
今後共同プロジェクトチームとしては各自追加的史料発掘を行いながら、研究分析の完成度を高める予定である。とりわけ初年度の国際交流の実績を踏まえて、研究成果を日本内に限定せず、海外学会にも積極的に発信する。また、学会誌などに特集シリーズなどを利用して共同研究成果として具体化するとともに、学術専門図書の出版に向けて具体的な準備を進める。
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