研究課題/領域番号 |
17H02642
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
高橋 知音 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20291388)
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研究分担者 |
川崎 聡大 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (00444654)
篠田 直子 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00758948)
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20467195)
望月 直人 大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 准教授 (20572283)
諏訪 絵里子 目白大学, 心理学部, 専任講師 (40707692)
楠 敬太 大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 特任研究員(常勤) (70770296)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 読み書き障害 / 大学生 / アセスメント / 合理的配慮 / 限局性学習症 |
研究実績の概要 |
選択式テストにおける合理的配慮のあり方を検討するために、模擬的な客観テスト作成し、読み速度との関連を検討した。模擬的な客観テストは、問題文が長めで選択肢が単語の単語選択課題50題と、問題文が短めで、選択肢が文になっている文選択課題30題を設定した。これらは、小中学校で学習する国語、社会、理科、家庭科、体育、技術科の教科の知識を問うもので、予備調査を実施し、大学生での正答率が8割程度になるよう、難易度をコントロールして作成した。いずれも3分間で解答できた問題数を計測する。 これらの解答問題数と黙読課題との相関を検討した。いずれも中程度の正の相関が見られ、客観テストの解答時間は黙読速度と関連することが示された。 これらに加えて、合理的配慮の対象となる、限局性学習症の可能性を検討するための尺度開発を続けた。読み書き支援ニーズ尺度の開発データを元に、大学生(現在)の学修困難に関する44項目を因子分析した結果に基づいて作成した(詳細はD章)。因子分析の結果いずれの因子にも負荷量が高くならない項目を削除し、最終的に28項目を残し、5つの下位尺度(読解苦手、聴覚処理の弱さ・不注意、読字困難、書字・書き取り苦手、記憶・学習苦手)を構成した。小学生時代の学習困難に関する49項目を因子分析した結果に基づいて作成した(詳細はD章)。因子分析の結果いずれの因子にも負荷量が高くならない項目を削除し、43項目で9つの下位尺度(読解苦手、漢字学習困難、文字の視覚処理エラー、読み書きルール(正書法)学習困難、記憶・聴覚的注意の弱さ、説明苦手、書き取り苦手、書字困難、計算苦手)を構成した。読字書字課題との相関などから、それぞれ、信頼性、妥当性の根拠が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19感染症の拡大により、大人数の学生を対象としたデータ収集が困難になったため。
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今後の研究の推進方策 |
感染の拡大状況を確認しながら、データ収集が可能になった時点で、当初計画していたデータ収集を実施する。
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