研究課題
基盤研究(B)
本研究は、近代的な高等教育制度を先進国から移植した国ぐに(後発国)を対象とし、各国における大学院教育及び学位制度の導入と変容の過程及び近年の改革動向を分析することを通じて、それぞれの国における制度の導入過程や現行制度の異同を明らかにした。また、近年の改革として、一方では入学や養成課程に関する管理の強化を含む質の向上が図られ、他方では制度の柔軟化の模索や国際通用性の強化なども見られることが明らかになった。
比較教育学
本研究では、「後発国」における大学院教育や学位制度の導入や定着・変容の過程、現状などについて分析し、その成果を中間報告書(5冊)及び最終報告書により公表した。こうした取り組みを通じて、わが国でこれまで大学院教育や学位制度に関して十分には知られていなかった国ぐににおける制度に関する情報を広く共有することができた。このことは、高等教育の国際比較における新たな基盤を提供するとともに、ここで対象とした国ぐにとの間で高等教育交流を展開する際に参考になるという点で実践的な意義も有している。