研究課題
基盤研究(B)
本研究では生理活性物質の特性改変と、高機能性材料及び生体適合性材料の創製を目的とし、1,2-グリコシド型ポリマーの導入法の開発とその動的な構造特性の解明、及び新物質の物性評価を目標とする。その他の天然糖鎖(1,3-, 1,4-, 及び1,6-グリコシド型ポリマー)との物性の比較を通して、糖の連結位置が機能に及ぼす効果を明らかとするとともに、官能基化された糖鎖を直接導入できる本手法の利点を活かした新物質創製を推進する。
有機化学
本研究は糖鎖化学で欠落していた1,2-グリコシド型ポリマーについて研究したため、糖の重合位置・構造が糖鎖の高次構造に及ぼす効果を体系的に理解できるようになると期待され、糖鎖化学の観点からも重要な成果であると考えている。糖鎖は様々な研究分野で取り扱われる標的分子であり、新材料を目指す研究だけでなく、基礎化学、医療、製薬分野において極めて重要な分子群である。そのため、本研究で合成した糖鎖は、糖鎖の全研究分野で縦断的に利用される有用なライブラリーになると期待される。