研究課題
基盤研究(B)
本研究では,ZnおよびZn-Mg合金,Zn-Al-Mg合金を作製し,その電気化学特性および大気腐食特性について評価した.その結果,各合金のアノード反応には違いが見られないものの,特にAlとMgの複合添加によって腐食速度が減少することが示された.また,これらの合金について大気腐食環境において1年間の暴露試験を実施したところ,Znに比べZn-Mg合金,Zn-Al-Mg合金の方が耐食性に優れることが示された.ただ,表面の腐食生成物皮膜については明確な違いが見られなかった.
材料加工・処理
本研究は,Zn系表面処理鋼板の耐食性向上に有効な添加元素であるといわれているMgやAlについて,その耐食性改善の原因について解明を目指したものである.そのため,細かく合金組成を変化させ,その電気化学特性や大気腐食特性を評価した.その結果,AlおよびMgの複合添加によって腐食速度が低下することが明らかになり,今後表面処理鋼板の耐食性向上に資する基礎データとなるといえる.