研究課題/領域番号 |
17H03884
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会・開発農学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
磯田 宏 九州大学, 農学研究院, 教授 (00193392)
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研究分担者 |
小林 国之 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (10451410)
坂本 清彦 龍谷大学, 社会学部, 准教授 (30736666)
松原 豊彦 立命館大学, 食マネジメント学部, 教授 (50165859)
佐藤 加寿子 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (80294908)
東山 寛 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (60279502)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 農業協同組合 / 農業構造論 / 農産物市場論 / 農業社会学 |
研究成果の概要 |
本研究は北米の農産物販売・加工農協の市場シェアや生産者の結集度合いの相違を、経済的要因だけでなく社会関係的要因からも解明する枠組みを設定し、農業経済学と社会学の国際的・異分野横断的共同研究体制で課題解明を図った。その結果、バルク的コモディティ化が進んだ農産物分野ほど階層分化が進み、巨大営利企業と農協との競争が激しい市場構造となり、大規模層や若い世代の生産者で競争主義的な意識と規範が強く、また新自由主義的な言説に影響もより強く受ける傾向が観察され、農協にはこれらに対応する規模と範囲の経済追求、新たな事業方式、組合員組織対応、ガバナンス構造の動きも見られ、成功している場合もあることが判明した。
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自由記述の分野 |
社会経済農学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農業経済学における農業協同組合研究は、①農業構造論・農業市場論のアプローチ、②新制度派経済学のアプローチによるものが多くを占めていた。本研究は各分野での農協への生産者結集と市場シェアの相違を、①による経済構造的要因と②による所有・組織構造的農協類型化論に加えて、③農業生産者・経営者の階層的・世代的分化にともなう協同に対する意識や規範の変化・異質化、④また全般的経済構造と経済政策思想の変化にも規定された新自由主義的言説の影響の濃淡といった、社会関係的・社会学的要因も組み合わせた分析枠組みを提示し、それを実証研究によって一定程度検証し、実践的示唆をいくつか導いた点で学術的および社会的意義がある。
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