研究課題
基盤研究(B)
ヒト肝癌の大部分は、肝硬変を背景に発生することが知られている。肝硬変組織の構成単位である再生結節を解析対象単位とした次世代シーケンサーを用いた遺伝子解析を行い、再生結節に潜在する塩基変化を検討した。本研究結果から、肝硬変組織の再生結節を構成している肝細胞は、モノクローナルな細胞集団として増殖活性を維持しながらゲノム異常を蓄積することが、肝癌細胞の発生基盤となっていることが明らかとなった。
消化器内科学
本邦でも頻度の高い癌のひとつである肝癌は肝硬変を背景に高率に発生することが知られている。この肝硬変は、肝臓の線維化と再生結節と呼ばれる肝細胞の構成単位により形成されているが、本研究により肝硬変の再生結節に遺伝子異常が蓄積することが、肝癌の発生母地となっていることがわかってきた。