研究成果の学術的意義や社会的意義 |
呼吸器は常に外気に触れている臓器であるため、損傷と再生を繰り返している。気道上皮の幹細胞生物学の中でも、本研究課題で扱うNEBは最初に同定された呼吸器上皮の幹細胞であり、これまで多くの研究者がその実態解明に取り組んできた。その後、基底細胞、BASCsやLNEPなど新しい幹細胞が発見されていく中で、今でもNEBは謎が多い。本研究の成果により、NEBの維持にROBO-Slit, Eph-Ephirin, Trpc4が重要な役割を果たしていることが示唆され、また、その分子機構についても考察がなされた。将来的には小細胞肺がん細胞とそのがん組織環境の分子実態解明、さらに新薬開発へと発展することができる。
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