本研究では免疫調節薬(IMiDs)の作用機構の分子基盤を解明することを目的とし、ユビキチンリガーゼとして機能するIMiDsの標的因子CRBNの新たな基質候補であるS1および非基質であるX1の解析を行った。研究期間を通して、S1が実際にCRBNのネオ基質であることを生化学的な実験により明らかにし、またS1がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫や血管新生といった多発性骨髄腫以外の現象にも関わっていることを新たに発見した。X1についても検証を行い、X1におけるCRBN結合領域を明らかにした。またさらにCRBNのネオ基質をいくつか明らかにし、その機能を解析した。
|