研究課題
基盤研究(B)
本研究では,先行研究で見出した睡眠時ブラキシズムに関連する一塩基多型(SNP)による神経細胞の機能的差異の解析を目標として,iPS細胞技術をもとにハイスループットアッセイに拡張することを目指すものであった.睡眠時ブラキシズム患者およびコントロールのiPS細胞を樹立し,神経細胞へ誘導した.レポーターレンチウイルスを用いて蛍光標識されたターゲットニューロンに対して,電気刺激応答を記録したところ,神経細胞からの連続発火を認め,ターゲットニューロンの機能を電気生理学的に解析可能なモニタリングシステムを確立した.
歯科補綴学
睡眠時ブラキシズム(睡眠中の歯ぎしり)は様々な歯科的問題の原因となり得ますが,メカニズムはまだ不明な点も多く,現在,対症療法のみで対処するのが一般的です.この研究によって確立された解析システムを発展させることで,細胞レベルでの発症メカニズム解明が期待できます.また,この解明が進んで新たな治療法が開発されれば,個々人の状態に合った治療法を選択できるようになると考えられます.