研究課題/領域番号 |
17H04493
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 大阪学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 千香子 大阪学院大学, 国際学部, 教授 (40290233)
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研究分担者 |
申 基チョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (50569283)
小口 和美 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 教授 (90194521)
安間 了 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (70311595)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アッシリア / 浮彫 / 石材 / 微化石 |
研究成果の概要 |
多くの断片に切断され世界中に散逸しているアッシリア王宮浮彫について、文献学・美術史・石材の化学・生物学の視角から分析を行い、浮彫石材の特性を明らかにした。大部分のアッシリア彫刻の石材は石膏岩で、純粋な石膏から石灰岩とよべるものまで組成バリエーションが大きい。軍事遠征先から持ち帰られた石材には、硬石膏ないしは石膏に炭酸カルシウムが混じった海洋起源の堆積物もあり、表面に大型の微化石が観察される等、石材に注目することで新たに得られる知見があることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
アッシリア学・美術史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はアッシリア浮彫について、従来の文献学・美術史的研究に加え、石材の科学分析データから浮彫断片の本来の帰属先を明らかにする可能性に挑戦した。長年の盗掘や文化財破壊で世界中に散逸している浮彫断片は、本来の帰属場所や出土地が不明であるものも多い。石材の科学的特性という視角から作品の帰属問題にアプローチするのは新たな知見で、本研究の学術的意義と位置づけられる。
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