研究課題/領域番号 |
17H04673
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庄司 憲明 東北大学, 歯学研究科, 講師 (70250800)
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研究分担者 |
佐藤 しづ子 東北大学, 歯学研究科, 助教 (60225274)
西岡 貴志 東北大学, 歯学研究科, 助教 (50641875)
古内 壽 東北大学, 歯学研究科, 助教 (50209160)
駒井 三千夫 東北大学, 農学研究科, 名誉教授 (80143022)
上園 保仁 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (20213340)
笹野 高嗣 東北大学, 歯学研究科, 教授 (10125560)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 味覚障害 / タイ / 味覚ー唾液反射 / うま味 / 酸味 |
研究成果の概要 |
唾液分泌量低下は味覚障害の主な原因の1つであり、うま味刺激を用いた唾液分泌機能改善が味覚障害を改善する安心安全な治療法となる可能性が報告されている。そこで本研究では、うま味高感受性を示す日本人のデータと比較検討するために、うま味に低感受性を示すタイ人を対象としてうま味・酸味の認識閾値と、味覚ー唾液反射による全唾液・小唾液分泌量との関連を検討した。その結果、うま味刺激は唾液分泌低下のある年長者にのみ有効であるのに対し、酸刺激はすべての参加者に有効であることが示唆された。以上の結果より、うま味閾値低感受性の味覚障害者ではうま味刺激より酸味刺激が効果的である事が示唆された。
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自由記述の分野 |
口腔内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国では、急速な高齢化を背景とした味覚障害患者の増加が社会問題となっている。味覚障害は単に味が判らないという症状ではなく、食欲低下による体重減少、さらに低栄養状態を惹起する全身の健康に深く関わる重要な疾患である。我々は既に、日本人において、うま味刺激が強い唾液分泌能を有することから、唾液分泌低下による味覚障害に対しうま味刺激が治療法の1つになる可能性を示唆した。本研究において、うま味に低感受性を示すタイ人では、うま味刺激が唾液分泌低下のある年長者にのみ有効であるのに対し、酸刺激はすべての参加者に有効であった。唾液分泌低下による味覚障害に対し酸刺激が有効であるという新たな知見が得られた。
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