金門島に現存する143集落を対象に、居住者の姓氏、出身地、島内・島外の移住先、空間の方位性、空間規模、立地特性についてまとめ、空間概念図の作成を通して移民送出地(母村)の居住環境分析を行った。また、合院式住居、洋樓、街屋の実測と文献調査を通して、金門島における住居の典型事例を採集した。 移住によって新しい居住地となったシンガポールおよびマレーシアでは、華人が居住する住まいの悉皆調査を通して、shop house、平屋、木造住居の住様式を読み取り、差異性と共通性について分析した。3地域での実測・聞取り・参与観察を通して、歴史的な人の移動の歴史、居住空間の変遷、現地の生活文化が明らかになった。
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