本研究では、肉離れリスクの個人差を生み出す遺伝要因を明らかにすることを目的とし、日本人アスリートにおいて肉離れ受傷歴と関連する遺伝子多型、およびそのメカニズムについて検討を行った。日本人アスリートにおいて、4種の遺伝子多型(ACE I/D [rs1799752]、COL1A1 A/C [rs1107946]、COL22A1 A/C [rs11784270]・T/C [rs6577958])が肉離れ受傷と関連することを明らかにした。この中で、COL1A1 A/C多型は、骨格筋組織中のI型コラーゲンの組成および骨格筋の材料特性に影響することで肉離れリスクに関与していることが示唆された。
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