本研究では子ども期と大人期では白血球の放射線感受性に違いが生じることや、血清中miRNAの種類や量の変化が生じじることを明らかにした。この成果は、放射線被ばくバイオマーカー開発には年齢や被ばく後時間を考慮しなければいけないことを示唆した。日本は原子力災害を複数回経験した国であり、学校・地域住民への安全対策や緊急被ばく医療体制の整備は国家的責務である。今後世界中で起こりうる核テロや原子力災害への対応医療の備えとして、新たな子どもの被ばく診断技術の開発は不可欠な命題であり、本分野に貢献する研究は、日本が果たすべき世界からの信頼回復や大きな国際貢献につながる。
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