本研究の最も重要な目的は、うつ病と不安症に対する診断横断的な認知行動療法の統一プロトコル(UP)の有効性をランダム化比較試験により検証することであった。他に、UPの治療機序、神経基盤、長期効果の検討を目的としていた。臨床試験は目標症例数104例の登録を達成し、論文執筆まで進めた。加えて、神経基盤の解明に資するデータとして207件のMRI撮像を実施した。予備試験や観察研究を含めこれまでのデータを解析し、UPの治療機序やプロセスに関する総説や論文を国内外の雑誌に公表した。臨床試験のために作成した介入資料等は、UPの教育訓練のために幅広く活用されてきた。
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