研究課題/領域番号 |
17H04829
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
谷津 陽一 東京工業大学, 理学院, 准教授 (40447545)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 紫外線 / 時間領域天文学 / 重力波 / 超新星ショックブレイクアウト / 超小型衛星 / 産学連携 |
研究成果の概要 |
本研究は重力波対応天体からの電磁波放射や超新星ショックブレイクアウトの極早期観測により、紫外線をトリガーとしたマルチメッセンジャー時間領域天文学を世界で最初に実現する試みである。この目的のため250-300nmに感度を持つ衛星用紫外線望遠鏡を開発し、これを搭載する衛星システムの概念設計を実施した。これらの予備設計を根拠に宇宙研の小規模計画予算を獲得してフライトモデル製造に着手し、またJAXAの革新的衛星技術実証3号機での打ち上げ枠を獲得した。当初の計画どおり、2022年度の打ち上げをほぼ実現しつつある。
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自由記述の分野 |
天文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、日本での超小型衛星開発は工学技術実証が基本であったが、本研究では初めてサイエンスを主目的とする衛星計画を立ち上げ、実際の打ち上げまで極めて短い期間で実現した。結果として、我々が世界で最初に紫外線広視野サーベイを実現できる見込みである。これは、望遠鏡開発だけでなし得たものではなく、観測技術を恒星姿勢計に転用して国産衛星の性能を大幅に底上げできたことが大きく、すでに大学、企業、JAXA等から商談を受けている。このような機動的な事業化は、我々が独自に提唱する「持ち寄りパーティー型」の産学連携に依るところであり、今後の宇宙科学・ビジネスのモデルケースとなるだろう。
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