MHC(主要組織適合遺伝子複合体)統御カニクイザルを用いて子宮同種移植モデルを作製し、血液型一致のMHCミスマッチ間および半ハプロ一致間における移植子宮の生着を比較した。カニクイザルにおける子宮においては拒絶反応をきたしやすく、抗原性が高いことが示された。また、半ハプロ一致間におけるカニクイザルペア間における子宮移植後に妊娠出産に世界で初めて成功した。日本産科婦人科学会、日本移植学会に子宮移植に関する見解を求める要望書を提出し、日本医学会で子宮移植に関する検討委員会が設立され、国内での臨床応用の可能性について議論が行われている。
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