マカクザルの一次視覚野に高密度皮質脳波電極を設置し、視覚刺激提示に対する皮質脳波応答を記録し、深層ニューラルネットに脳活動パターンを学習させ、サルが見た任意の静止画や動画を再構成する実験を進めている。 マカクザル1頭の一次視覚野の硬膜上に、256チャネルの高密度皮質脳波(ECoG)電極を設置した。サルに固視課題を訓練したあと、各電極が視野のどの位置に対応するかを推測するために網膜視野マッピングを行った。 続いて、画像データベースより150のカテゴリーから計1200枚の画像を選び、サルに視覚提示した。また、いくつかの錯視図形とそれらに対応するコントロール(非錯視)図形を提示した。以上の視覚刺激提示に対するサル一次視覚野のECoG記録を行った。 得られたECoGデータを深層ニューラルネットに学習させ、画像のデコーダーの構築を行い、サルに視覚提示した図形の再構成を試みた。現在視覚像再構成のパフォーマンスを評価中である。 また、錯視図形と対応する非錯視図形に対する皮質脳波応答を比較する解析を現在進めている。
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