本研究では小腸上皮オルガノイドの樹立を試みた。様々な手法を用いたが結果的には長期培養が困難であった。しかし大腸腺腫や大腸癌由来のオルガノイドの作成に成功した。これらの培養上清から超遠心法によるエクソソーム分画の抽出を行った。オルガノイドおよび培養上清中のエクソソーム分画からtotal RNAを抽出。腺腫及び癌から抽出したエクソソームmiRNAに関して網羅的発現解析を行った。癌群で193個、腺腫群で129個のmiRNAが確認された。細胞内miRNAと共通して発現を認めたものの中で、癌群で3個のmiRNAの発現が亢進、12個が減少していた。そのうちmiR-1246が有意であることが明らかとされた。
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