位相的観点から計算論的構造を分析することにより,計算,記述,位相の結びつきに関する膨大な数の結果を得ることができ,多数の未解決問題に解決を与えた.多くの結果は,位相空間的構造や集合論的構造に対して計算論的性質を結び付け,計算可能性理論を介して,その構造解明を与えるものである. たとえば,枚挙アルゴリズムの原理を様々な距離化不可能位相と捉えることにより,枚挙の理論を改革する統一理論を構築した.また,非可分超距離空間のボレル可測関数の連続還元次数構造に対して,非可算基数上の計算論を対応させることによって,ボレル可測関数の構造の完全解明を成し遂げた.その他,逆数学等の様々な未解決問題を解決に導いた.
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