本研究により、軟骨内骨化の様式による骨再生能を発揮する軟骨分化C-MSCの作成が可能であることが示唆された。さらに、その軟骨分化C-MSCの移植が、ビーグル犬根分岐部III級欠損モデルに対して効果的な組織再生を促進することが示唆された。本研究が発展し、軟骨内骨化を発揮できる軟骨C-MSCが樹立された場合、骨再生のみならず、意図した位置での骨造成にも応用出来ると言える。例えば、C-MSCを移植することで骨造成し、インプラント治療を行うことや、骨形成不全患者に対しても効果的な治療法となりうる。すなわち、本研究は歯周治療のみならず、歯学・医学の幅広い領域に応用可能な細胞治療法開発であるといえる。
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