老化した細胞は、細胞内のミトコンドリア代謝が活発になることで老化細胞に特異的なタンパク質を産生・分泌し、周囲の細胞ならびに臓器の機能低下を引き起こす。研究者らは遺伝子ノックダウンスクリーニングを行うことで、エピゲノム制御に関わるSETD8ならびにNSD2遺伝子の発現量の低下が、網膜芽細胞腫タンパク質を介したミトコンドリア呼吸活性の上昇を誘導すること、ならびに細胞老化を促進することを見出した。本研究により、正常な細胞内では複数のエピゲノム制御因子が細胞老化ならびに細胞老化におけるミトコンドリア代謝の異常亢進を防ぐ役割を果たしていることが明らかになった。
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