研究課題/領域番号 |
17H06969
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
田中 宏 熊本大学, 発生医学研究所, 特定事業研究員 (20802127)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 細胞老化 / 老化 / エピジェネティクス / ヒストン修飾 / ミトコンドリア |
研究成果の概要 |
老化した細胞は、細胞内のミトコンドリア代謝が活発になることで老化細胞に特異的なタンパク質を産生・分泌し、周囲の細胞ならびに臓器の機能低下を引き起こす。研究者らは遺伝子ノックダウンスクリーニングを行うことで、エピゲノム制御に関わるSETD8ならびにNSD2遺伝子の発現量の低下が、網膜芽細胞腫タンパク質を介したミトコンドリア呼吸活性の上昇を誘導すること、ならびに細胞老化を促進することを見出した。本研究により、正常な細胞内では複数のエピゲノム制御因子が細胞老化ならびに細胞老化におけるミトコンドリア代謝の異常亢進を防ぐ役割を果たしていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の遺伝子の働きは、ゲノムDNAやヒストンなどのタンパク質に対するメチル化などの化学修飾により制御されている。興味深いことに、これらの化学修飾(エピゲノム)は可逆的に調節することができる。本研究により、細胞の老化過程に寄与するエピゲノム制御遺伝子が明らかになった。本研究成果は、今後、老化速度の制御や、老化に付随するガン、肥満・糖尿病、ならびに神経変性疾患などの発症メカニズムの解明ならびに予防・治療法の開発につながることが期待される。
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