本研究では、地域包括ケアシステムの構築にむけて、その主体である市町村における先駆的な看護専門職人材の活用事例を抽出し、その具体的内容を明らかにした。 市町村等が、地域における看護専門職人材の活用は、病院への事業委託が主に実施されていた。産後ケア事業や病児保育、地域包括支援センター、在宅医療介護連携相談支援センター等の組織を含めた事業と、市町村事業への看護職員の派遣している形態(例えば、介護保険認定審査や介護予防教室)だった。これらの委託料や人件費は、自治体からの交付金、基金の活用等により、各市町村が定める要綱に基づいていた。市町村委託事業による看護職員の戦略的配置換えの実施があきらかになった。
|