組換えタンパク質を利用した生物物理学的解析による受容体の活性化評価系は、動物個体や培養細胞を用いた解析では観察が困難な詳細な活性化機序解析を可能にするが、機能的な核内受容体全長の組換えタンパク質を精製した報告は少なく、CAR及びPXR全長の組換えタンパク質の報告は皆無であった。したがって、全長の核内受容体組換えタンパク質の調製法を確立し、それらを利用してDNA結合やリガンド応答性の解析を行った本研究成果は、CARやPXRの異物応答性核内受容体の研究領域にとどまらず、全ての核内受容体の研究に有益な共通した情報を提供でき、その学術的意義は大きいと期待される。
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