大規模アンテナアレイシステムにおいて、高いスループットを維持したまま非同期検出を可能とする差動符号化方式について研究した。拡大体と順列行列による差動空間変調に基づき、制限付き通信路容量、濃度、復号演算量、信頼性の観点から基礎的な特性を明らかにした。また、「正方・非正方射影」と命名した独自のコンセプトにより、従来の差動符号化方式の欠点であった送信レートの低下問題を解決した。これにより、送信アンテナ数がM本の場合は送信レートを最大M倍まで改善できる。IEEE国際誌における5件の論文発表を通して、高速かつ非同期な広帯域通信方式の基礎理論を確立した。
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