研究課題/領域番号 |
17H07144
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
堀貫 恵利 日本大学, 歯学部, 専修医 (30805990)
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研究期間 (年度) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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キーワード | 歯根膜 / 疼痛 / 大脳皮質 / カルシウム・イメージング / 二光子励起レーザー顕微鏡 |
研究成果の概要 |
矯正力負荷1日後に,対照群と比較して上顎臼歯歯根膜刺激に応答する興奮性および抑制性ニューロンの割合がともに増加し,個々の細胞におけるカルシウム信号の最大振幅が顕著に増大した。また対照群と比較して,下顎臼歯歯根膜刺激に応答するニューロンの割合が有意に増加した。 矯正力負荷7日後には、上顎臼歯歯根膜刺激に応答するニューロンの割合および、カルシウム信号の最大振幅の増大傾向は対照群と類似した値まで減少した。また、下顎臼歯歯根膜刺激に応答するニューロンの割合も対照群と同程度まで回復した。
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自由記述の分野 |
歯科矯正学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本実験で得られた結果は、持続的な末梢刺激である矯正力が大脳皮質に与える影響をより正確に理解する一助となる。 矯正力負荷1日後に、一時的に大脳皮質における興奮性および抑制性ニューロンの神経活動が変化し、7日後にそれらの活動変化が対照群と同程度にまで回復したという本実験の結果は、「矯正力は大脳皮質の興奮性を持続的には変化させない」という仮説に対する明確なエビデンスとなる。このエビデンスは,矯正治療における中枢神経系の影響は限定的であることを示すものであり,臨床治療での安全性を担保することに寄与する。
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