本研究では、脳の主要なエネルギー基質である血糖値の極端な増加と認知機能低下の乖離に着目し、朝の高グリセミックインデックス食摂取誘発性の高血糖が惹起する脳機能へのネガティブな作用メカニズム解明に向けたアプローチを行うことを目的とした。また、グルコースだけでなく、高脂血を招く高脂肪食摂取時の脳機能も検証した。その結果、朝食を摂取していたとしても、朝食欠食時のように、高グリセミックインデックス食や高脂肪食の摂取は、実行機能などの認知機能を低下させるとともに、脳保護作用のある生理学的指標の動的脳循環調節機能や血漿中の脳由来神経栄養因子などを低下させ、脳に対して負の作用を与えてしまうことを発見した。
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