本研究では廃止措置に焦点をあててその知識を明らかにしようとしてきた.廃止措置では運転中の知識や経験も貴重な知見であり,これらの活用も必要である.そうした際に,それらが身体に依存するのか,言語としての表現が可能なのかといった視点の重要性を指摘した.原子力産業では,黎明期を支えてきた人々が退職しつつあり,知識や技術の継承課題もある.こうした点は,他の産業でも同様の傾向がある.そのとき本研究は,多様な分野の知見の統合が必要になる点を言及しつつも概念的な明示化やそれに伴うアプリケーションが解決策の一つになる点を明らかにするなどの貢献を為した.
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