本研究は,個人の頭部の3次元形状をデータとして得ることにより,個人の頭部伝達関数(Head-Related Transferf Function,HRTF)を得るためのプラットフォームを構築することを目的とした.反射のある音場におけるHRTFの計測手法について新しい方法を提案するとともに,3Dスキャナ,デジタルカメラと3Dプリンタを用いて個人の頭部形状を耳介部分も含めて精密に得られる手法を確立できた.それを用いて作成された複数被験者の頭部形状を測定対象として用いてHRTFを得た.頭部モデルによって実物に近いHRTFが得られたものの,被験者による精度の差があり課題が残された.
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