最初に,実施した研究の概要について述べる.色覚異常は,ヒトの持つ三種類の錐体細胞の内,どの細胞が欠落または感度特性が正常からずれているかにより,三種の特性に分類される.錐体細胞が欠落している状態を色盲,感度特性のずれを生じている場合を色弱と呼ぶ.色弱者の色弱の型の分類と色弱度合いを判定する簡易な判定表を作成するための,色の組み合わせの求め方,および,提案手法による色覚検査表の作成法に関する研究を行った.次に,研究の成果について述べる. 色弱者のうち,特に多いと言われるP型,及び,D型の分類,および色弱の度合いを判定可能な色覚検査表を作成し,その検査表の有効性について実験を通じて明らかにした.
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