RhoGDIbetaは細胞内シグナル伝達分子のひとつで、ヒトなどの哺乳類では、上皮や血球系の細胞に多く発現している。遺伝子が傷つくような外因性のストレスにより、RhoGDIbetaが切断された形の変様型タンパク質が発現する。しかし、その機能は十分にわかっていない。本研究では、1)変様型タンパク質が放射線照射後の生存細胞において長期にわたり発現すること、2)この発現は、細胞分裂の方向性制御に影響を与えること、3)また、一方、放射線を全身照射したマウスの胸腺に変様型タンパク質が出現することから、全身被曝の有無やその被曝の程度を予測可能にするマーカー開発に繋がる可能性を示した。
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