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2019 年度 実施状況報告書

仮想擬似情報セキュリティシミュレータの開発と実践的セキュリティ教育拡大と質の向上

研究課題

研究課題/領域番号 17K01167
研究機関石川工業高等専門学校

研究代表者

長岡 健一  石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (60249779)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードセキュリティ / 情報教育
研究実績の概要

引き続き仮想セキュリティ教材の開発を進め,より実践的なセキュリティ教材となるよう改善を進めた.
2018年度に行った,小・中学生,一般社会人等向けのセキュリティイベントでの仮想セキュリティ教材活用で得られたユーザビリティ評価をもとに,私が所属する高専における情報セキュリティ演習で利用できるよう,さらに高度なセキュリティ技術を学習できるコンテンツに拡張した.そして実際に演習に導入し,その効果等について検討を行なった.
教材を展開した対象は,電子情報工学科4年次および5年次で,それぞれ「ネットワーク工学実験」(5コマ)と「情報セキュリティ」である.また,具体的な拡張内容として,ブルートフォースアタックについては従来の総当たり攻撃以外にも英語,日本語による辞書攻撃による手法のクラッキング過程を可視化して学習できるようにしている.また,SQLインジェクションについても,クラッキング対象となるデータベースを拡張し,多様なクラッキング手法を疑似体験できるようにした.
さらに,新たにCTFライクな課題を独自に作成し,学生がセキュリティ脅威と対策技術についてより興味を持って取り組めるように改善している.
研究発表(学会発表)の「実践的ネットワーク工学教育」でも述べているように,今年度までに開発したシステムによる教育効果は良好であることが明らかになった.
前年度までは学内に設置したオンプレミスサーバとIoTデバイスによって学生が演習できる環境として整備したが,仮想クラウドプラットフォーム上のサーバを利用し本システムの構築に着手した.これにより今般の新型コロナウイルス感染拡大に伴う遠隔授業等にも対応できると考えられる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究を進める上で特に支障となる事案はなく,ほぼ順調に開発と教育への活用を進めることができたため.

今後の研究の推進方策

機能の改善,評価をさらに推進し,より効果的な仮想セキュリティ教材システムとすることを目指す.新型コロナウイルス感染拡大などの状況下でも展開ができるよう,遠隔授業に対応したシステムに発展させる予定である.
改善したシステムがもたらす教育効果に対する評価を学習者へのアンケート等により実施し,考察をとおして本研究の統括を行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

当初見積もりをした物品購入額が実際の購入額と異なったことや,新型コロナウイルス感染拡大影響によって予定していた研究発表や打ち合わせに伴う出張が一部実施できなくなったため.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] エラー発生に相関性がある2並列チャネルにおけるARQ方式のスループット効率2020

    • 著者名/発表者名
      長岡健一, 陳春祥
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌A

      巻: Vol.J103-A, No.1 ページ: 25-34

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Analysis of the State of ECN on the Internet2019

    • 著者名/発表者名
      Chun-Xiang CHEN, Kenichi NAGAOKA
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Information and Systems

      巻: Vol.E102-D, No.5 ページ: 910-919

    • DOI

      https://doi.org/10.1587/transinf.2018NTP0006

    • 査読あり
  • [学会発表] インターネット上の混雑回避手法の性能評価に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      阿知良綾, 長岡健一
    • 学会等名
      令和元年度北陸地区学生による研究発表会
  • [学会発表] SNSにおける情報の信頼性評価に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      森幹太, 長岡健一
    • 学会等名
      令和元年度北陸地区学生による研究発表会
  • [学会発表] 実践的ネットワーク工学教育2019

    • 著者名/発表者名
      長岡健一, 飯田忠夫
    • 学会等名
      平成31年度全国高専フォーラム
  • [図書] 情報基礎 ネットワーク社会における情報の活用と技術2019

    • 著者名/発表者名
      岡田正,高橋参吉 編,長岡健一,新開純子,高橋章 著
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      実教出版
    • ISBN
      9784407348255
  • [図書] 情報基礎 ネットワーク社会における情報の活用と技術 学習ノート2019

    • 著者名/発表者名
      岡田正,高橋参吉 編,長岡健一,新開純子,高橋章 著
    • 総ページ数
      64
    • 出版者
      実教出版
    • ISBN
      978440734840

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公開日: 2021-01-27  

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