格付の変化をレジームスイッチと捉え、レジームスイッチにより金利変動を表す確率微分方程式の形がVasicekモデルやCIRモデルの間で変化するモデルに基づいて債券価格の導出を行った。債券価格を解析的に表現することはできないが、多重積分表示の級数和として表現できた。また、複数の企業の格付推移の遷移確率が自社および他社の格付推移によって変動するモデルの考察および分析を行った。1社の格付変更が当該企業および他社の遷移確率に影響を及ぼすこと(自己励起、感染)、および、その遷移確率の変化がその後の時間の経過とともに薄れていくことを Hawkes processによりモデル化した。
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