本研究では,栄養価のバランス,費用,単品同士の相性,出現頻度などの制約と目的と同時に,健康障害の発生リスクや専門家(栄養士)の知識・判断に含まれる曖昧さなどの不確実・不確定性を考慮した献立作成モデルを数理最適化やファジィ理論といった専門技術に基づいて提案した.東京都のある自治体における学校給食献立の実データを用いたシミュレーション実験を行い,給食経営管理の専門家(大学教授)や実際に献立を作成している栄養士から実験結果(献立)に対する評価を受けた.その結果,本研究での提案モデルで作成した献立に対して現場の献立作成者が少し変更を加えれば,十分に使用可能なレベルであることが示された.
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