研究課題/領域番号 |
17K01411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
春木 伸彦 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (70469394)
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研究分担者 |
加藤 雅彦 鳥取大学, 医学部, 教授 (40362884)
柳原 清孝 鳥取大学, 医学部, 助教 (50788180)
衣笠 良治 鳥取大学, 医学部, 講師 (60598944)
山本 一博 鳥取大学, 医学部, 教授 (90303966)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 大動脈弁狭窄症 / 左房機能 / 左室駆出率が保持された心不全 / 心エコー図検査 |
研究成果の概要 |
左室駆出率が保持(LVEF>50%)された重症大動脈弁狭窄症(AS)患者において、経カテーテル的大動脈弁移植術(TAVI)後に心不全症状が増悪またはそれにより入院を要した症例の術前と術後の心エコー図指標、とくに左房機能との関連性を検討した。対象症例53例のうち、術後1ヶ月以降に心不全増悪イベント(WHF)を生じた症例は10例であった。WHF群では術前のE/A比が高く、大動脈弁通過血流速度および平均圧較差が低値であった。TAVI後に左房容積やBNP値の減少、左房ストレイン値の上昇は非WHF群のみで認められた。左房ストレイン値の変化はWHF群で有意に低値であった。
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自由記述の分野 |
心臓弁膜症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年高齢者の心臓弁膜症が増加しており、大動脈弁狭窄症(AS)は心不全の原因となるが、根治治療である経カテーテル的大動脈弁移植術(TAVI)を行っても、約2割の症例で術後に心不全(HFpEF)を再発する症例が存在する。高額な医療費を投入してTAVI治療を行ったにもかかわらず、術後に心不全を繰り返し再入院を余儀なくされる症例が存在する事は、今後我が国の医療経済に対しても大きな問題をもたらすことが明白である。この研究結果から、心不全予防のためにTAVI治療を検討している症例に対して、術前の心エコー図検査で左房機能を評価することは、術後の心不全増悪リスクを低減することに繋がると考える。
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